サッカーもいいけどたまには映画もね
2002年6月16日 映画と、タイトルで偉そうなこと言ってますが、映画はほとんど見ない人です(笑)
二時間縛られるのがどうも耐えれなくて。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を見ました。
PS2で(笑)最近になってビョークにはまり、チェックしておかねばっていうことで。
今まで映画を見てここまで衝撃を受けたことはなかった。たいしたものを見てないからという説はおいといて。もともと無感動な人間というデマも置いといて(何
メガネビョークに萌えでした(違
映像特典のインタビューで、唇をよくなめるビョークが気になりました。口癖は「and and and...」と「you know」ということも発見(そんなんばっかりか
さて、まじめに。
以下、激しくネタバレます。
まだ見てなくて、今後見るつもりの人はやめたほうがいいです
*********************以下ネタバレゾーン
まず、結果(?)を先に書いとくと、終盤で泣くことはなかった。最後まで、しっかりとセルマを見届けることができたと思う。
頻出のミュージカルシーン。ビョークの歌にうっとり。工場のやつとか、ホントに楽しそうに踊ってるよね。でもミュージカルへの入り方、機械類ばっかり映って、誰かが機械に巻き込まれそうな恐怖感を覚えた(謎
"It’s oh so quiet"のクリップでもそうだけど心の底から楽しそうにミュージカルをやってるビョーク。まさにセルマになっててすごい。
橋で歌う"I’ve seen it all"。歌詞に身震いを覚えた。またそれが旋律に乗るからなおのことなんだけど。ビョークの歌ってヒヤリングしやすいから歌詞がしっかり聞こえる上に、なんか残るんだよね。セルマの尋常でない強い精神が表れてて・・・後半で「私は強くなかった」という台詞があったけど、セルマは強かった。強かったからこそ、強すぎたからこその結末だったとしか思えないんだけど。
悲劇の後の"scatterheart"ていうか、ビル酷すぎ。あまりに酷すぎるセルマへの仕打ちに涙した。あまりにも、あまりにもこれはないだろう。おまえ警察ちゃうんか!このシーンに関して冷静に書くにはまだ時間が要りそうですな。
んで、歌が始まったとたんに死んだビルが起き上がってくるのが怖い;外でチャリに乗ってるジーンも怖いものがあった・・・このシーンを撮ったあたり(?)でビョークが失踪して撮影が中断になったそうだが、セルマと同化していたビョークの気持ちはわからんではない。
劇場と法廷での"In The Musicals"。作品中ミュージカルがセルマの「現実逃避」に近い形に位置付けられている中で、もっとも逃避色が濃い場面かなあ。法廷で歌うとは思わんかったけど(笑)
法廷でも真実の核部分の証言をしないセルマにもどかしさ大爆発。「真実をジーンが知って動揺すれば目にひびく」ただそれだけの理由でセルマは真実を隠した。金はもう支払済みで、来たるべき時がくればジーンの手術ができる。その日を無事にジーンが迎えてくれれば自分はどうなってもいい───このセルマの考え方にはいろんな意見があるだろうけど、母親の至上の愛ってこういうもんじゃないのかなあと思います。なんとなくですが。だから、セルマを、最後まで見届けようと思った。
でも、でも!再審請求費用がジーンの手術代であることを知って拒否しなくても!誰か、友人たちはお金の工面してあげられなかったのか?!ここはホントに、他の解決策がなかったのか、と悔やまれるところですな。セルマとしては手術が最優先だったのだから、当然の選択であったのだろう。でも、傍目には納得は、できない。
死を目前にして恐怖に震えるセルマ。まあ死の恐怖は万人が持っているものであって、セルマじゃなくても共感を覚えるものだろうけど。独房で歌う姿は悲痛なものがあった。
執行の場所までの107歩。"107 Steps"。なぜかオフィシャルサイト(http://www.tvropa.com/channels/dancerd/)では"141 Steps"になってるんだけど(笑)
ただ、数字を歌うだけ。それだけが逆に痛い。カウントが進むのがたまらく、嫌だった。
そして、最期の、場所。
ここで初めて、そして最後でもあるんだけど、歌が現実の中で歌われる。「最後から2番目の歌」であることがセルマにとって最後の歌であることを強烈に印象付けて、ぐっとくるものがあったが、最後まで見届けようとこらえた。そしてその「最後から2番目の歌」すら最後まで歌われずに終わってしまった。この絵は、キツイ;
お姉さんとおばちゃんの中間くらいの看守が一人人間味があって、なんとも言えないね〜。んで、ジーンの手術はされたのかな?執行が延期されたからその間にできたんだろうか。よくわかりませんでした。
まとめ。
一人の不幸な、あまりにも不幸な女の人の話だった。ビルを金属ケースで殴ってとどめを刺していても、不幸といっていいだろう。セルマ自身はどうだったのか?ジーンの手術だけを望んでいたセルマ。それが実現した(と思われる)結果、幸せを感じて死んで行けたのか?これは疑問だ。死を目の前にして恐怖に怯えて錯乱すら見せた最期。「不幸が起こらない」歌の世界に浸りながら死んだとは言え、最期の瞬間だけが幸せかもしれないが、幸せな人生だったとは思ってないんじゃないか。それとも、大好きな歌の中で最期を迎えて幸せだったんだろうか。あーー、わからねーー。でも傍目にはすごく救いがないように思えました。それが言いか悪いかは別にして。
最後のシーンは2回、見返した。そんな映画だった。
*********ネタバレゾーン終わり*********
とまあ、こんな感じでした。
映画を見て、これほどの感想を持つことは当分ないと思われます。
ていうか、映画自体を見ないだろうけど(笑)
二時間縛られるのがどうも耐えれなくて。
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」を見ました。
PS2で(笑)最近になってビョークにはまり、チェックしておかねばっていうことで。
今まで映画を見てここまで衝撃を受けたことはなかった。たいしたものを見てないからという説はおいといて。もともと無感動な人間というデマも置いといて(何
メガネビョークに萌えでした(違
映像特典のインタビューで、唇をよくなめるビョークが気になりました。口癖は「and and and...」と「you know」ということも発見(そんなんばっかりか
さて、まじめに。
以下、激しくネタバレます。
まだ見てなくて、今後見るつもりの人はやめたほうがいいです
*********************以下ネタバレゾーン
まず、結果(?)を先に書いとくと、終盤で泣くことはなかった。最後まで、しっかりとセルマを見届けることができたと思う。
頻出のミュージカルシーン。ビョークの歌にうっとり。工場のやつとか、ホントに楽しそうに踊ってるよね。でもミュージカルへの入り方、機械類ばっかり映って、誰かが機械に巻き込まれそうな恐怖感を覚えた(謎
"It’s oh so quiet"のクリップでもそうだけど心の底から楽しそうにミュージカルをやってるビョーク。まさにセルマになっててすごい。
橋で歌う"I’ve seen it all"。歌詞に身震いを覚えた。またそれが旋律に乗るからなおのことなんだけど。ビョークの歌ってヒヤリングしやすいから歌詞がしっかり聞こえる上に、なんか残るんだよね。セルマの尋常でない強い精神が表れてて・・・後半で「私は強くなかった」という台詞があったけど、セルマは強かった。強かったからこそ、強すぎたからこその結末だったとしか思えないんだけど。
悲劇の後の"scatterheart"ていうか、ビル酷すぎ。あまりに酷すぎるセルマへの仕打ちに涙した。あまりにも、あまりにもこれはないだろう。おまえ警察ちゃうんか!このシーンに関して冷静に書くにはまだ時間が要りそうですな。
んで、歌が始まったとたんに死んだビルが起き上がってくるのが怖い;外でチャリに乗ってるジーンも怖いものがあった・・・このシーンを撮ったあたり(?)でビョークが失踪して撮影が中断になったそうだが、セルマと同化していたビョークの気持ちはわからんではない。
劇場と法廷での"In The Musicals"。作品中ミュージカルがセルマの「現実逃避」に近い形に位置付けられている中で、もっとも逃避色が濃い場面かなあ。法廷で歌うとは思わんかったけど(笑)
法廷でも真実の核部分の証言をしないセルマにもどかしさ大爆発。「真実をジーンが知って動揺すれば目にひびく」ただそれだけの理由でセルマは真実を隠した。金はもう支払済みで、来たるべき時がくればジーンの手術ができる。その日を無事にジーンが迎えてくれれば自分はどうなってもいい───このセルマの考え方にはいろんな意見があるだろうけど、母親の至上の愛ってこういうもんじゃないのかなあと思います。なんとなくですが。だから、セルマを、最後まで見届けようと思った。
でも、でも!再審請求費用がジーンの手術代であることを知って拒否しなくても!誰か、友人たちはお金の工面してあげられなかったのか?!ここはホントに、他の解決策がなかったのか、と悔やまれるところですな。セルマとしては手術が最優先だったのだから、当然の選択であったのだろう。でも、傍目には納得は、できない。
死を目前にして恐怖に震えるセルマ。まあ死の恐怖は万人が持っているものであって、セルマじゃなくても共感を覚えるものだろうけど。独房で歌う姿は悲痛なものがあった。
執行の場所までの107歩。"107 Steps"。なぜかオフィシャルサイト(http://www.tvropa.com/channels/dancerd/)では"141 Steps"になってるんだけど(笑)
ただ、数字を歌うだけ。それだけが逆に痛い。カウントが進むのがたまらく、嫌だった。
そして、最期の、場所。
ここで初めて、そして最後でもあるんだけど、歌が現実の中で歌われる。「最後から2番目の歌」であることがセルマにとって最後の歌であることを強烈に印象付けて、ぐっとくるものがあったが、最後まで見届けようとこらえた。そしてその「最後から2番目の歌」すら最後まで歌われずに終わってしまった。この絵は、キツイ;
お姉さんとおばちゃんの中間くらいの看守が一人人間味があって、なんとも言えないね〜。んで、ジーンの手術はされたのかな?執行が延期されたからその間にできたんだろうか。よくわかりませんでした。
まとめ。
一人の不幸な、あまりにも不幸な女の人の話だった。ビルを金属ケースで殴ってとどめを刺していても、不幸といっていいだろう。セルマ自身はどうだったのか?ジーンの手術だけを望んでいたセルマ。それが実現した(と思われる)結果、幸せを感じて死んで行けたのか?これは疑問だ。死を目の前にして恐怖に怯えて錯乱すら見せた最期。「不幸が起こらない」歌の世界に浸りながら死んだとは言え、最期の瞬間だけが幸せかもしれないが、幸せな人生だったとは思ってないんじゃないか。それとも、大好きな歌の中で最期を迎えて幸せだったんだろうか。あーー、わからねーー。でも傍目にはすごく救いがないように思えました。それが言いか悪いかは別にして。
最後のシーンは2回、見返した。そんな映画だった。
*********ネタバレゾーン終わり*********
とまあ、こんな感じでした。
映画を見て、これほどの感想を持つことは当分ないと思われます。
ていうか、映画自体を見ないだろうけど(笑)
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